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 当ブログは「幻想郷はどこか」という問いに対し「白馬をモデルとする」という、考察において合理性があると考えられる仮定に基づいて、「幻想郷はどのようになっているのか」「現実の世界とどのような関係にあるのか」といった種々の考察を行うものである。

 なお、一部作品についてはピクシブにて公開してあるので、お手数ではあるが、そちらでの閲覧をおすすめする。当ブログは物置のような感覚で訪問していただけるとありがたい。

 http://www.pixiv.net/member.php?id=583693

 北城の地に星降て・目次 

 「白馬幻想郷説概論」
  ・「地理編」 ・「キャラクター編」  ・「補説」


 何故白馬を幻想郷として考えることができるのかということに対する考察である。主に地理的な観点から考察を行っている。 なお、11/7/2に加筆修正を行い、それに伴い過去の考察は「(旧版)」に分類した。

 「白馬幻想郷説各論」

 実際に「白馬を幻想郷のモデルとする」という仮定のもとに行った考察群である。

 「白馬幻想郷観光案内」 

 幻想郷こと白馬の観光案内記事である。

 「幻想郷考察論」

 幻想郷はいかにして考察されるべきかという方法論。

 「未分類」 「つぶやきや小ネタ」

 その他雑多な記事、あるいは幻想郷考察とは関連の無いつぶやき等である。

 「創作」
 白馬幻想郷説に基づく幻想郷世界を舞台とした創作。


[注意事項]

 本考察群では、幻想郷のモデルを白馬として取り扱っている。現地は観光地であると同時に、一般の方が暮らす場所でもある。大声で騒がない、ゴミを捨てない、違法駐車をしない、私有地にみだりに入らない、植物を持っていかないなどマナーを守ったうえで、白馬幻想郷探索をお楽しみいただきたい。当然のことを守れば、それだけで現地の方からの印象も良くなる。

 なお、本文で何度も述べているよう「妖怪の山」こと後立山連峰、ならびにそれ以西の黒部川流域、立山は、現在においても人間の足のみが頼りという容易に人を寄せ付けない険しい場所にある。
 登山装備なしで絶対に立ち入らないこと。登山を試みる際は必ず経験者の指導を仰ぐこと。入念に準備すること。また悪天候の際は登山を断念する勇気を持つこと。何重に注意を重ねたうえでも遭難し命を落とす熟練の登山者がいるところであることを肝に銘じること。また、もし登山中に動けなくなるような事態になれば、救助隊や家族の方に多大な迷惑を(金銭的・精神的に)かけることになること。
 「行くな」とは申さぬが、「行くからにはこれ以上ない準備をしたうえで行くこと」と申し上げる。

 高い所より申し訳ないが、以上二点御留意いただきたい。

 そのうえで、楽しい白馬幻想郷観光をお楽しみいただければ幸いである。



 なお当ブログの「北城」は「ほくじょう」と読むのが正しい。しかしながら、アドレスでは「きたしろ」となっている。正しい読み方で読むべきであるが、「白馬」が「しろうま」から「はくば」に変わった前例があるので、とくに変更はしない。あしからずご了承願いたい。

11/05/10 開設
11/08/31 500hit 多謝
11/11/16 1000hit 多謝
13/05/11 6000hit 多謝
14/05/05 8000hit 多謝
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2037.06.10 / Top↑
 ・現在の予定(15/06/30改正)

【幻想郷交通公社よりお知らせ】

 2015年参加予定

 15/08/23 東方いよしこく祭2
 15/09/22 諏訪風神祭4
 15/10/12 第130季文々。新聞友の会
 15/10/18 博麗神社秋季例大祭2
 15/11/01 第11回東方紅楼夢
 

2035.06.28 / Top↑
三十一日

「で、結局記事にできそうなものはあったの?」
「何の話です。」
「今月の頭に、なにか思いついたような顔をして中座したじゃない。」
「ああ。あの話ですか。」
「成果は。」
「茶飲み話か酒のつまみになるようなものしかありませんよ。」
「記事になるのそれで?」
「はたてだったらするんですか。」
「中身によるわ。」
山の上でも供される季節になったのか、宿舎の大食堂のお茶は麦茶に変わっている。
「はたては、お茶を六万杯飲んできて、記事にできそうな覚えがありますか。」
少し考えこんだ。
「一つや、二つくらいは、あるかも。」
「ということは一月くらいじゃ確率的に無理に等しいんですよ。」
「徒労じゃないの、それじゃ。」
大げさに、やれやれという仕草をした。
「でも、取材に行かなかったら記事にすら出来ない、流石に空想でものを書くのは私の仕事じゃないですからね。」
「相変わらずのジャーナリスト魂ってやつ?」
「何もない、と確かめるのも仕事のうちですから。これは徒労には入らないんです。」
我ながら愚直という他無い。
「だから新聞が売れないのよ。」
「それでいいんですよ、私は。第一あなたが他のこと言えた口ですか。」
痛いところを突かれたという顔をした。
「ところで、はたて。」
「何よ。」
「ここらで一杯、濃いお茶が恐い。」
お茶のおかわりを取ってくるよう催促する。幾度と無く繰り返されてきた光景。記憶に残らないほどの薄味だから、なんどでも味わえる。

(日刊射命丸文131(下)・了)
2016.07.31 / Top↑
三十日

土用丑である。脂の乗ったものを食べて暑さに負けないようにするのと、薬草をこの日に採るとよく効くという。
「ドジョウ鍋は大変美味しかったのですが、この濃い緑色の液体はなんですか。」
「夏ばてを防止するための滋養強壮の薬よ。」
永遠亭に良い薬草の話でもないかと訪ねたら、せっかくだからとドジョウ鍋をいただくことになった。そして今新薬の実験台にされようとしている。
「えー、その、私の本能が飲みたくないと叫んでおります。」
明らかに悶絶するような苦味の色をしている。
「まあ、私が飲んでも意味が無いからねえ。」
薬師よ、その回答はなんの事態の解決も導かない。
「姫様は。」
「あまり私と条件変わらないしね。」
「うさぎは。」
「人間じゃないと意味が無いしね。」
「それは私も変わりませんよ。」
そこまで言って、ようやく薬師は腑に落ちた顔をした。
「そういえばそうだったわ、大体身内以外は人間くらいしか来ないから。」
たしかに人外でここに顔を出す物はそうそういない。
「で、これ、どうされます。」
「元の薬草の成分から考えると効くはずなのだけど。患者さんにでも飲ませようかしら。」
阻止しなければならない。
「せめて味見はされたんですか?」
「効くかどうかに味は関係ないでしょう。」
「普通の人間はそこまで達観して物事を飲み込めません。」
薬師は困ったという顔をしている。あれは間違いなく飲んだら大変なことになる。
「成分を粉末にして糖衣に包むとか出来ません?」
「ああ、その手があるわね。」
長生きゆえの時間感覚のずれにより、夏ばてに効く滋養強壮の薬が出来上がるのは秋から冬に季節が移り変わろうとする頃になるのは、この時まだ誰も知る由がなかった。
2016.07.30 / Top↑
二十九日

「びゃっ。」
思わず猫が踏まれたような悲鳴を上げた。
「おい、大丈夫か。」
「……これ、素麺のつゆですね。」
口直しに今度こそ麦湯を貰う。
「色が似てるからな。」
寺子屋に来たら、外で夕涼みをしていたのでそのまま晩御飯のご相伴に預かるとなった時に悲劇は起こった。
「麦湯が入ってるグラスも形似てますしね。」
「お前もそういううっかりをやらかすんだな。」
「いやあ、これは本当にお恥ずかしい限りですよ。」
麦湯にしては色が濃いなと思ったら、醤油の味がしたので吹き出さざるを得なかった。同席している御阿礼の子と蓬莱人が腹を抱えて笑っている。
「ま、改めて素麺食べよう。」
「慧音先生が汁も作ったんですか。」
「あー、たまにはな。しいたけを昨日から戻した甲斐があった。」
麺汁を麺汁として味わう。麺汁だと思うと、美味しい。醤油が基調で、砂糖が幾分、出汁が椎茸と昆布といったとこだろうか。
たらいに盛られた素麺を、庭に出された小机の上に据えて、四名で食べる。
「流石に日が暮れるのが少し早くなってきましたね。」
夏至から一月経って、いつまでも夜が来ないという感はなくなった。蜩が近くの林から合唱を聴かせてくる。
盆を過ぎれば既に私達の山は秋めいてくる。短い夏、短い夜。
素麺の一箱余る山の上。そもそも茹でる水もなければ。
2016.07.29 / Top↑
二十八日

悪魔の館に顔を出す。
「咲夜さん。」
「はい?」
門番は仕事をしないので直接用のある人物に話を聞きに行く。
「紅魔館にはブランデーって置いてあるんですか?」
メイド長がそういえばという表情をした。
「お嬢様もワインをもっぱらお飲みになるので、用意がございませんわ。」
「いや、こちらで宴会に招かれる時、醸造酒ばかりで蒸留酒をまず見かけないなと。」
「ご所望かしら。」
「十年二十年先には用意されていれば私は満足です。」
「ま、私達には時間はたっぷりあるから、寝かせたもののありがたさが人間ほどあるかどうか。」
「貴女人間じゃないんですか。」
「さあ、どうかしら。」
答えをはぐらかされたが、核心の部分はなんとかなりそうである。熟成の日をいつまでも待っていられる。長生きの特権なのだから、存分に味わないと。
2016.07.28 / Top↑
二十七日

「文さん、さなえきょう焼酎ってご存じですか?」
山の神社にご機嫌伺いに行くと東風谷早苗にそう聞かれた。
「さなえきょう、焼酎。焼酎はわかりますが、さなえきょう、ってどういう字書きます?」
「さなえは、私の早苗で、きょうは、饗応、ごちそうの饗の字です。」
「早苗、饗、ああ、さなぶりって読むんです、早苗饗と書いて。田植えが終わったあとのお祭りのことですね。」
「流石文さん、なんでも知ってますね。」
「一応天狗ですから。」
我ながら理由になってない。
「早苗饗焼酎というのは、粕取り焼酎のことです。お酒を作る時に酒粕が出るじゃないですか、あれにまだ酒精、アルコールが残ってるんですよね。それを蒸留して作るやつです。里の酒蔵に行けば作ってますよ、今の時期はもう在庫あるかちょっとわかりませんが。」
「天狗の宿舎には?」
「あるけど高いですよ、あの呑兵衛共いい酒から飲むに決まってますから、高くして滅多に飲ませないようにしてるんです。」
「お、ご、っ、て。」
ウインクをしてきた。
「却下。」
「非道い。」
「まあ手癖の悪い連中より遥かにましです、きちんと手続きを踏もうとするだけ。」
「じゃあ、奢って。」
「却下。」
「千日手で文さんの負けですよ。」
「却下。」
「弾幕戦で勝負してでも。」
「却下。」
「どうしたらいいんですか。」
「それを考えてたんですよ、あっいいことを考えた。」
今度取材に同行させればいい。
2016.07.27 / Top↑
二十六日

「天狗、俳句を詠め。」
「瓜番に眠りを誘う二時の空」
「六十五点だな。」
無茶苦茶を云う。
「しかし、いきなり茶を点てるから付き合えとは。」
白黒の魔法店という名の物置に顔を出すと、お点前に付き合うこととなった。
「良いお茶が手に入ったから一番最初に来た人間に振る舞おうと思ってな。」
「なるほど。」
「私も女の子らしいところぐらいある。」
言わなくても知っている。いつも卓の上には、茶筅と茶碗があった。
「唐津ですか。」
「ああ、そうらしい。」
価値をわかっているのかいないのか、ただ大切なものであるということは確かだ。
鉄瓶に沸かした湯をコースターの上に置いた。
「野点みたいなものだ、気楽にな。」
「はあ。」
そう言うと慣れた手つきで茶を点て、私のほうへよこした。茶碗は、青や黒の斑がある。
「結構なお点前で。」
2016.07.26 / Top↑
二十五日

「はたて、その携帯の画面ずっと見てると目悪くなりませんか?」
「んー、文たちに比べたら悪いのは確かだけど、だからといって眼鏡かける程でもないし」
まあ昴が六つ見えていたのだから、実用には十分である。
「それより文は老眼にはならないの?」
「げほっ」
思わずお茶がむせた。
「ごめん。」
「図星ですよ。」
外の世界の文書で昔の細かい活字を使っているものを読むのには、本当に目に悪い。
「老眼鏡作ったほうがいいかな。」
「眼鏡かけてる文も見てみたい。」
「あれ頭が重たくなるから疲れるんですよ。」
古道具屋の店主に聞いた話である。おまけの思いつきの理由は記憶の外に捨てた。
「まあ確かに目の周りに錘を括り付けてると思うと、わかるわ。」
「とはいえ、自分の目が見えなくなったら、と思うと怖いものはありますね。記者としての私はいなくなってしまうから。」
「あー、私もそういうことになるのか。」
目が見えなくなるということは、我々にとっては致命的であるのは言うまでもない。「眼病平癒」のお寺から生まれた何かの意味に、ようやく思い至った気がする。
2016.07.25 / Top↑
二十三日

飲み終わりからきっかり八時間を測って神社を後にした。夏至から一月過ぎるとやはり日の出は遅くなる。朝の四時は流石にまだ闇の中だ。里の何処かへ行こうとするなら、夜目を凝らして飛ぶことになる。
ふと思い立って垂直飛行を試みる。上昇率一八〇〇米毎時、二時間で雲を抜けられる。
垂直飛行は一種の行だ。時折、飛ぶということを忘れないために飛ぶ。無意識のうちにやっていることを意識してみる。忘れていたことを思い出すことがある。
天狗といえども、山を登ることを卓越した上で飛翔するようなものなので、肉体的な限度はある。その限界に挑戦してみたくなる時がある。
最低限の装備で、一八〇〇米毎時。里から山に帰る時の全速力がこれより少し上回って二〇〇〇米毎時、でも一時間。それを二時間連続でやってみる。
里の空気と山の空気は、全く違う。明らかに活力の源になる物質の密度から。山より上は更に厳しい。五〇〇〇米を超えて自由に飛翔できるのはなんだかんだで天狗の中でもそうそう居るものではない。私も自信はない。
すぐに雲の中に入った。自分の空間での位置はただ今までの時間と身体が覚えている加速度だけが頼りだ。この孤独を、ほぼ全速力で一刻。口も鼻もどんどん乾いてくる、雲の中にいても。
飛ぶために飛ぶ。私が私である。
定刻に、雲を抜けた。夏用の格好では長くはいられない場所だ。振り返ると、雲海の向こうに見える浅間島の上へ朝日が出ていた。気流に上手く腰掛けると、その場にとどまれる。
肩掛け鞄に入れていた水筒を取り出して、神社で汲んできた水を飲む。
生きている。
雲の上で水が飲める。私が私である証。
2016.07.23 / Top↑

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